東金国際交流協会 令和3年度 講演会
「外国人とよりよい関係を築くために」(ネパール人の視点から)
日時 令和3年12月5日(日)受付:午後1時 開演:1時30分
場所 東金中央公民館 講堂
講師 ケーシー・ビザエ氏(ネパール出身)
昨年12月5日(日)東金中央公民館でコロナウイルス感染防止に万全を期して講演会を開催しました。
ネパール出身のK.C.ビザエ氏を講師にお迎えし、『外国人とよりよい関係を築くために(ネパール人の視点から)』と題した講演会を開催しました。参加者は、鹿間東金市長、市役所職員、当協会会員、一般市民の38人でした。
ビザエ氏は10年前、留学生として来日しました。留学先に日本を選んだ理由は、「日本が安全で平和な国だから。」だそうです。ネパールは、内戦状態が続いており、武力紛争のない安全な国で暮らしたかったとのことです。
講演の前半は、仏陀の生誕地であるルンビニーなどの世界遺産やヒマラヤ山脈などのネパールの見どころを写真を多く取り入れて紹介してくれました。
後半は、日本に住んでいる外国人が困っていることや日本及び日本人に対する要望を述べられました。
困っていることの一つが、住居探しだそうです。入居を拒否された経験を持つ外国人は大変多く、入居差別には、本当に苦労しているとのことです。また、携帯電話の契約や銀行口座の開設は手続きが複雑で分かりにくく、多くの人が苦労しているとのことです。
行政機関の情報や手続きが殆ど日本語であるため、分かりにくく、必要な情報が得られず、適切なサービスを受けられない外国人も多数いるようです。また、病気になった時も病院での問診表などは殆どが日本語なので、困ることが多いようです。多言語での対応をしてくれれば、暮らしやすい環境になるだろうとのことでした。
また、ビザエさんが大変残念に思っていることは、外国人と日本人とのコミュニケーションの不足だそうです。日本人と外国人とがもっと気軽に交流できる方法がないものかと考えているそうです。さらには、自治会との連携も図れれば良いのだがと考えているとのことでした。
約1時間の講演でしたが、聴講者は熱心にメモを取りながら受講していました。講演終了後の質問タイムでは多くの質問が出され、全員の質問まで回らない程でした。ネパールの現状及び在日外国人が日々の生活で困っていることを認識できたとても有意義な講演でした。
受講者の感想の一部を紹介いたします。
◇このような会に初めて参加しました。ネパールのことは全然知らなかったので、色々勉強できてよかったです。
◇日本は、オリンピックのときにも海外メディアから絶賛され、外国人にも優しく住みやすい国だと思い込んでいました。しかし、外国人が実際に生活していくには様々な困難や不便なことが沢山あることを認識できました。